Kavu

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アメリカ・ワシントン州北西部、ピュージェットサウンドに浮かぶ美しいサンワンアイランド。この島はワシントン州でも有数の鮭の漁場。また鯨やシャチの通り道にもなっており、それらを観察するエコツアーやシーカヤック、ヨットなどが有名なスポットだ。 KAVU社の創設者であり社長でもあるBarry・Barr氏は、そんな自然の豊かなサンワンアイランドの漁師の家に生まれ育った。

彼が17才の時始めたサーモン漁の会社「ブリストル・ベイ・ボート」。彼は過酷な気象条件の中での作業中に、ひとつのアイデアを思い付いた。それは、アラスカの過酷な環境にも耐えられ、頑丈で水に浮き、強い日差しから目を守り、船上での作業中でも強風に飛ばされにくいサンバイザーを作ること。

彼は、このアイデアを実現すべく会社設立に本腰を入れ始め、1993年、KAVU社をシアトルにて設立。このサンバイザーのアイデアは、『ストラップキャップ』として後のKAVU社の看板商品となる。 ストラップキャップ ここでBarryは、当時カンボジアからシアトルに移住をしてきた縫製職人ソック・ホーン氏と出会う。腕の良いソックの協力を得て、Barryはストラップキャップを製作。野球帽をベースにウェビングテープを縫い付け、後部でベルクロ留めをしたプロトタイプを作り、のちにウェビングそのものでサイズ調節できるように改良。次第にその完成度を高めていった。 ウェビングでサイズ調節するという、今までにない全く新しいコンセプトのユニークなストラップキャップは、初年度はスキー市場、翌年にはアウトドア市場、特にカヌー、カヤック市場へと急速に浸透していき、サンバイザーの発展形としてKAVU社のフラッグシップ商品となる。実際このキャップは、1996年のアトランタオリンピックで、米国カヌー&カヤックチーム公式ライセンス製品にも選ばれ、KAVUは一躍アウトドアブランドとしての地位を高めるに至った。 KAVUのサクセスストーリーは、ストラップキャップだけに留まらず、独自のコンセプトの基に、キャンバス素材のユニークなアウトドア・ライフスタイルウェアを発表。 例えば、漁師時代の経験を反映させワークウエア的要素を取り入れた、 シンプルで丈夫なスローシャツ。またコットンt-シャツやウェビングベルト、 キーチェーンなどの小物類までも、コットンキャンバス、竹繊維を使ったバンブー、 セルロースから出来るテンセルやエコヘンプなど、自然環境へ配慮した新素材を 積極的に取り入れつつ、機能的で着て楽しいアウトドアウエアを提供している。 現在KAVUの製品は、アメリカの全州、日本、ニュージーランド、カナダをはじめ世界20カ国以上で愛用され、オーストラリアの山岳レスキューチームなどにも採用されている。 現代の多忙かつ人生を楽しく生きて行きたい世代へ向けて、KAVUは常にアウトドア・ライフスタイルの提案をしているのだ。

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